フリーの仕事は恐ろしや

今日は、朝起きた時に鼻が痛くなかった…。　ようやく治りかけてきたかも。
以前に比べたらいささか楽になってきた、しかし１週間くらい続いてるなぁ。

昨日の記事ではやちゃんさんのコメントを見て思い出した事がある。

印刷に携わる人、その中でも特に「下版」と呼ばれるタイミングがある。
最終的に「製作側から印刷側への受け渡し」と思ってもらえばいい。

この下版の日時に向けてボクのようにデザイン仕事してる人や、印刷会社の
営業さん。他には広告代理店の営業さんなどが日夜振り回される事になる。

下版すると、もうその作成したデータ、（昔の言葉を借りると版下）は製版屋
さんの手に渡る。　今ではデータでの入稿がメインなので、製版屋さんは
スルーしてそのまま印刷屋さんの手元に渡る事になる。

そして、印刷機械のある工場で印刷されるわけ。
この時点で「あ、あそこ間違えてたからデータを訂正したい！」ってのは基本的にNG。
大なり小なり、印刷屋さんは、機械の稼動スケジュールの元で動いている。
コッチの勝手な都合で機械を止める訳にはいかない…。　だからこそ、下版前に
しっかりと文字のチェックや写真などのチェックをしまくる。これが「校正」。

ボクは過去に、この校正ミスを幾度となく経験してる（笑）
ミスると、使い物にならない印刷物が出来上がるのだが、これは紛れも無く
金銭的な損失が発生する…「刷り直し」で、印刷経費が倍になるのだ…。
デザイン会社の社員の時であれば、これは社長のショックがデカイ。
大概の場合は、社員のミスは会社でカバーするしかない。（例外もあるかもだけど）

これが、個人のデザインでやってる場合はどーなるか…　　無論自腹で払う。

今継続してる定期モノの雑誌、これに個人として携わったのがほぼ５年前。
実は、これを最初に手掛けた月に「ミス」をした…。　しかも、配本といって
市場に本が出回った後にミスが発覚した…　掲載クライアントは激怒。

まず数字だけで言えば…。
ミスにより、刷り直しをした事での印刷損害額…　300万円
掲載クライアントの社長を会社規模で接待…　約20万円
ミスによる損害の慰謝料…　200万円
この月の仕事のギャラ（ボクの給金）が約12万円。

約500万円の出費を強いられる事になった。

ボク一人の責任として捉える訳ではなく、ボクを仲介してる印刷営業、そして
製版をしている会社、ボクと一緒に製作をしているメンバーの校正不行き届き等。
色々な利益バランスを考慮した上で、印刷営業されてる方からの数字の提示が
あったのだが、結果的にボクのペナルティ額、150万円。

会社を辞めて、フリーになった時に銀行から100万円の借金をした上で始めた
最初の仕事で、ペナによる支出が150万！しかも借金とあわせて250万！ｗ
最初のギャラは12万！…　どーしろと…。
もうね、最初は猛烈に凹みましたけどね（笑）。

そこから雑誌を含め、雑誌以外でも仕事を請けつつ返済していったわけなのｗ
今はもうクリアされてますが、マジでやばい経験しましたよ。

フリーランスで仕事してると、上手にやると確かに儲かるけども…リスクも高い。
今でもそのリスクと背中合わせなのは変わりませんが、常に慎重になる。

そういう意味でも、昨日の校正の日などは一日中無口でチェックに没頭するのだ～。

話変わって
こないだレンタルしてきたCD、エリック・クラプトン。
ブルースって「雰囲気は解るけど、イマイチよくわからんなぁ」って今まで思いつつ
アルバムを聴いてたのですが、ちょっと「おぉぉ？」って曲があった。
ご存知の方も多いかと思いますが「HAVE YOU EVER LOVED A WOMAN」。
イントロからいい感じのフレーズがたくさん出てくる。　これはイイぞ。
こういう曲を見つけると、他の曲とかも「なんとなーく」楽しく聴けるようになってきた。
というか、ブルースのフレーズがやたらカッコいい…。　

おじちゃん、この年になってちょっと目覚めちゃったぞ。